AWS は PHP2Shell の影響を受けますか?
AWS のセキュリティ情報 2026-143-AWS によると、AWS のサービス自体は影響を受けませんが、利用者が AWS 上で動かしている PHP は対象です。PHP2Shell(CVE-2026-109618・CVE-2026-109619)は PHP 本体の脆弱性なので、修正前の PHP で Web リクエストを処理している EC2、Lightsail、Elastic Beanstalk、コンテナはすべて含まれます。誰が修正するかはサービスによって違います。
| AWS のサービス | PHP を更新する人 | AWS のセキュリティ情報での状況 |
|---|---|---|
| Elastic Beanstalk | AWS がプラットフォームを提供し、利用者が適用 | 2026年10月21日に修正済みの PHP プラットフォーム(v4.13.12)を公開。PHP 本家の修正を含む次のリリースは 10月22日予定 |
| Lightsail | 利用者(新しいインスタンスへ移行) | 更新済みブループリントは 10月21日公開予定。稼働中のインスタンスはその場で更新できない |
| EC2 上の Amazon Linux | 利用者 | 更新済みの PHP パッケージは 10月22日予定 |
| EC2 上のその他の OS(Ubuntu・Debian など) | 利用者 | 各ディストリビューションの情報に従う |
| Amazon WorkMail | AWS | 設定による対策を適用済み。利用者の作業は不要 |
Elastic Beanstalk ではどうしますか?
環境を修正済みの PHP プラットフォームに更新します。AWS は 2026年10月21日に PHP プラットフォーム 4.13.12 を公開し、PHP 本家の修正を含む次のリリースを 10月22日に予定していると案内しています。マネージドプラットフォーム更新を有効にしていれば、次のメンテナンス時間に自動で適用されます。有効にしていない場合は、Elastic Beanstalk コンソールで環境のプラットフォームバージョンを更新してください。手順はセキュリティ情報からリンクされています。
Lightsail ではどうしますか?
更新済みのブループリントから新しいインスタンスを作り、サイトを移します。AWS は稼働中の Lightsail インスタンスをその場で更新できないとしており、更新済みのブループリントを 10月21日に公開する予定だと案内しています。サイトとデータベースをバックアップし、新しいインスタンスを作って移行し、PHP のバージョンを確認してから切り替え、古いインスタンスを停止します。
EC2・Amazon Linux ではどうしますか?
インスタンス上の PHP パッケージを更新し、PHP を再起動します。EC2 では OS を利用者が管理します。
- Amazon Linux:AWS は更新済みの PHP パッケージを 10月22日に予定しています。Amazon Linux Security Center で CVE-2026-109618 と CVE-2026-109619 を確認し、公開されたら更新して PHP-FPM か Apache を再起動します。
- Ubuntu・Debian:Ubuntu での PHP 更新をご覧ください。修正が取り込まれても PHP の番号は変わらないことがあるため、パッケージのバージョンで確認します。
- ECS・EKS のコンテナ:修正済みの PHP でイメージを作り直してデプロイします。Docker の PHP イメージをご覧ください。
更新後は、サイトで実際に動いている PHP を PHP2Shell チェッカーで確認してください。PHP 本家の修正版は次のとおりです。
| 系列 | 最初の修正版 |
|---|---|
| PHP 8.2 | 8.2.35 |
| PHP 8.3 | 8.3.36 |
| PHP 8.4 | 8.4.27 |
| PHP 8.5 | 8.5.12 |
| 8.1 以前 | 新しいリリースなし(7.4・8.0・8.1 は公式ソースパッチあり) |
PHP 8.1 以前には新しいリリースは出ず、AWS もサポート中の系列への移行が必要としています。PHP サポート終了版と php2shellをご覧ください。
AWS WAF は PHP2Shell にどう効きますか?
更新するまでの間、既知の攻撃パターンを止められます。AWS のセキュリティ情報は次の二つを案内しています。
- CVE-2026-109618 向け:AWS WAF のコアルールセットにある SizeRestrictions_BODY ルール。8KB を超えるリクエスト本文を止めます。
- CVE-2026-109619 向け:
PHP_SESSION_UPLOAD_PROGRESSとPHPSESSIDを含む POST リクエストを止めるカスタムルール。
本文サイズのルールは大きなフォームやアップロードも止めるため、先に試してください。AWS はどちらも完全な対策ではないとしています。ほかの WAF との比較は PHP2Shell と WAF にまとめています。
今日すぐに更新できない場合は?
CVE-2026-109618 回避策の PHP 公式の暫定対策と AWS WAF を組み合わせ、可能ならサイトへのアクセスを絞ってください。どれも更新の代わりにはなりません。PHP を更新したら、侵害の確認方法で更新前の侵入がないか確認してください。
EC2 の PHP は AWS が自動で更新してくれますか?
いいえ。EC2 では OS と PHP を利用者が管理するため、修正済みのパッケージを入れて PHP を再起動するのは利用者です。AWS のセキュリティ情報は、Elastic Beanstalk や Lightsail のブループリントなど AWS が用意する環境について別に案内しています。
AWS WAF を使っていれば PHP2Shell は大丈夫ですか?
それだけでは不十分です。AWS は WAF のルールを補完的な対策とし、完全な修正は PHP の更新だけだとしています。ルールで時間を稼ぎ、PHP を更新してください。
情報源
このページの主要な事実(修正版、CVE の内容、配布元のパッケージ、公的機関の呼びかけ)は公式の情報源にもとづいています。研究者の報告、報道、コミュニティの投稿はそれぞれ区別して表示しています。
- Security Bulletin 2026-143-AWS: PHP CVE-2026-109618 and CVE-2026-109619事業者 AWS
- Security advisory: Critical remote code execution vulnerabilities, update now公式 The PHP Group
- RCE via OOM corruption公式 The PHP Group
- RCE via stale global state公式 The PHP Group